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2015-04-03

ラオス・ビエンチャンで草木染

縁結び工房は、アジアと日本の伝統文化のご縁を結ぶ場所です。また、茶道からつながる世界をお届けします。

数年前、私は仕事で、「ラオス」に1年間住んでいました。
南米ボリビアの首都ラパスではなく、北海道は知床半島の羅臼(ラウス)でもなく、ラオスです。

そういえば、ラオス時代の日本人同僚の一人は、チチカカ湖が近くにあると勘違いして、ラオス勤務を希望したそうです。しかし、チチカカ湖があるのは、ラオスじゃなくて、ラパスなんですね。残念。気付いた時には、時すでに遅し。。。

「忘れられた国」などと言われるだけあって、実際にラオスがどこにあるのかご存知ない方も多いことでしょう。

ラオスは、東南アジアに位置し、北は中国とミャンマー(ビルマ)、東はベトナム、西はタイ、南はカンボジアに囲まれた内陸国です。
海はありませんが、ミャンマーやタイとの国境に沿うように大河メコンが流れています。メコンの雄大な流れを利用した水力発電が盛んで、その電力は東南アジアの国々に売られます。そういったことから、「東南アジアのバッテリー」とも言われています。

ナムグムダム【こちらは、ビエンチャン郊外のナムグムダム。海みたいですが、川に作られたダムです】

メコン川に沈む夕日を見ながらビアラオ(ラオスビール)を飲むひと時が、ラオス生活の至福の時であります。

「シン」という巻きスカートが女性の民族衣装です。普段着から制服から正装まで、現代でも普通に着用されています。そして、市場やショッピングセンターには、どこもシン用の布売り場が広くあり、品質も種類も様々、数えきれないほどの布が所狭しと並んでいます。

何人かの友人・知人が国立大学で日本語を教えていたのですが、授業をする時は、外国人でもシンを着用しなければならないそうです。ラオスに行くと、織物が健在であるということを確かな事実として知ることになります。

もしも、日本の国立大学の教師が、着物の着用を義務付けられていたら、どうでしょうか?
ご本人たちは不便だと思いますが、他人事としては素敵なことなんじゃないかと想像します。

さてさて、私が住んでいたのは、ラオスの首都ビエンチャンです。

タイのバンコクで仕事をしている友人が、お正月休みに遊びに来ることになったので、かねてから行きたいと思っていた『ホワイホン職業センターHouey Hong Vocational Training Centre for woman)』に行くことにしました。

ここは、ラオスの中で社会的に不利な立場にある女性の自立促進のため、ラオスの伝統的な草木染や織物、縫製の技術と、それらを扱った商売のやり方等を指導する場所です。
本来はラオス女性のための場所ですが、外国人観光客も染色や織物の体験ができるし、授業料を払えば継続的にレッスンを受け技術を身につけることができます

センターは、ビエンチャンから7キロ離れたところにあるので、市内にある『トゥルー・カラーTrue Colour store』というお店で、有料送迎付きの予約を入れるのが無難です。

このお店は、ホワイホン職業センターで織られた布やその布を使って作られた小物の販売と、服やシンのお仕立てをするお店。

私が年末に、年明けの予約を入れに行くと、
「そんな先の予約を入れたら忘れちゃうから、直前にまた来て~」と笑顔で言われました。
「忘れちゃうって、どこかにメモしとくとか、向こうに伝えとけばいいんじゃない?」と食い下がると、
「メモはなくしちゃうかもしれないし、向こうに伝えても向こうも忘れると思うから無理!」とのこと。
まったくな~、と思いながらも、日本人的にはけっこう直前だけど、ラオス人にとっては、1週間はずっと先のことなのだろうと自らに言い聞かせ、その日は退散。
改めて前日に出直し、染めと織りの半日コース(送迎付き)の予約を完了しました。

当日、無事にセンターに着くと、ラオス人の先生の案内のもと、まずは草木染の体験です。先生というよりは、girl next door的な、きさくでカワイイ女の子です。

見本を見ながら希望の柄を選び、先生の指示のもと白い布を折り、染めたくないところが染まらないように割り箸やヒモを使って留めて行きます。
ラオス_染め物_01

そして、マンゴースチン、タマリンド、ベールフルーツ、ウコン等々、たくさんの種類の天然の染料から気に入った色を選び、媒染液の入った釜?に白い布を入れ、染まるべき場所が染まるように、丁寧に浸けていきます。
s-ラオス_染め物_02

その後、魔女になった気分で、ぐつぐつグツグツ煮込みます。色によってはかなり長い時間、煮込むことになります。
ラオス_染め物_03

棒で鍋をかき混ぜながら、先生とのおしゃべりタイムがスタート!

途中で友達が「先生と話がよく通じるようになった!」というので、「確かに!でも、いつの間に?」と思いました。
すぐに理由が思い当りました。私たちが話す言葉がラオス語じゃなくタイ語だと気付いた先生は、ラオス語からタイ語に切り替えてくれていたのです。ラオス語とタイ語はもともと同じ言語族だし、ラオスではタイのテレビを見ている人が多いので、ラオス人の多くがタイ語を解するのです。

私たちが「コプチャイライライ(ラオス語のありがとう)」というと、先生はエヘヘと嬉しそうに笑いました。最初の印象通り、親しみやすくてカワイイ先生です。

まだかな~、と思いながら布を煮込み続けて数十分。先生がおもむろに「もう良し!」と宣言します。鍋から布を取り出し、よく水洗いして広げてみると、こんな感じにできあがっているわけです。
s-ラオス_染め物_04

年中暑いラオスですが、1月は比較的涼しく、1年の中でも一番過ごしやすい季節です。大きな木々の木陰で適度に体を使う作業は爽快で、サバイな(気持ちいい)午後が過ぎて行きます。
ラオス_染め物_05

ラオスの布に興味がある方は、こちら↓がお勧め。
ラオスの布を楽しむ (布楽人双書)

布が語るラオス―伝統スカート「シン」と染織文化

ちなみに、このセンターですが、私たちが訪問した時は日本人のスタッフの方がいました。他にも、英語が話せる方もいらっしゃいます。


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