バンコク~運河沿いのホテルでタイ菓子を~

縁結び工房は、アジアと日本の伝統文化のご縁を結ぶ場所です。また、茶道からつながる世界をお届けします。

2024年の8月、久しぶりに、タイ・バンコクを訪ねました。
バンコクはもともと大都市ですが、中心部を走るBTSという名の高架電車は延伸し、MRTと呼ばれる地下鉄も既存のラインが延伸した上に新規の路線も増え、もともとたくさんあった大型高級ショッピングセンターは更に増え、しばらく行かないうちに、ますます華やかな大都会になっていました。

バンコクの中心部で、仕事でお世話になった方々との再会を果たし、諸事を済ませると、宿泊先を、中心部にあるホテルから、大河チャオプラヤーの西側にある”トンブリ地区”のホテルに移すことに。

この地区は、18世紀の後半におこったトンブリー王朝の首都だった場所です。その後の、チャクリー王朝は首都をチャオプラヤー川の東側に移したため(現在の繁華街がチャオプラヤー川の東側にあたります)、トンブリーエリアは、バンコクの一地区となり、現在に至ります。

この辺りはかつて、高級官僚や、商業で成功を収めた富裕層などが多く住むエリアだったそうです。ですが、時代が過ぎていくにつれ、お屋敷の維持が難しくなるのは、ここに限らずよくある話し。現在は、改修したら「きっと素敵!」と思われる、古くなったままの建物や、廃墟のような建物もありました。

前置きが長くなりましたが、今回、建築家の現オーナーが7年かけて修復したという、高級官僚のお屋敷だったホテルに泊まってみました。
徒歩圏内に、三島由紀夫の『暁の寺 https://amzn.to/3XpEg4q』で有名なワットアルンがあり、目の前をチャオプラヤー川から続く運河バンコクヤイが流れています。タイの歴史を感じさせてくれる、とても素敵な宿です。

ウエルカムドリンクは、タイの伝統菓子『ルークチュップ』と共に提供されました。『ルークチュップ』は、緑豆の餡に色をつけゼラチンでコーティングした、ミニチュア果物のようなお菓子です。この飲み物も、甘みと酸味と、何かはわかりませんが果物の果肉とがミラクルなハーモニーを醸し出していました。

部屋にも、果物とお菓子が置かれていました。茶籠を持って行っていたので、タイの菓子で冷たいお抹茶をいただきました。

ホテル内は、お屋敷だっただけあって、寛げるスペースが多く、「ここでもお茶会ができそう!」と思う場所がそこここに!

宿から運河を渡ると、『クディチン』というポルトガルコミュニティの歴史や文化を知ることのできる地域があるので、散歩に行ってみました。
1935年に建てられたという白亜の洋館が、現在は『バーン・クディチン・ミュージアム』という博物館になっています。

ここでわかったのは、卵や小麦粉を使う菓子は、ポルトガル伝来の菓子だったということです。かなりタイに根付いているものが多いので、ちょっと驚きました。日本で言うと、カステラが、その代表格に当たると思います。
博物館の1階にはカフェがあり、乾いた喉を潤すこともできます。

 

ホテルの朝食は、かつて女中さん用の建物だったという、運河沿いの離れでいただきます。
朝食は、タイ食か洋食から選べます。タイ食には、色鮮やかなタイ菓子もついていました。

もしバンコクを訪ねる機会がありましたら、チャオプラヤー川の西側に宿をとってみてはいかがでしょうか。

東南アジアの織物や工芸品を使った

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