漱石山房で、文学と銘菓を楽しむ、夏の1日

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暑い日が続くと、何をするにも面倒になりがち。家でのんびり本でも読みたいけれど、そればかりだと飽きてしまう。そんな時に出かけたいのが、2017年に東京都新宿区の早稲田南町にオープンした「新宿区立漱石山房記念館」です。

漱石が住んでいた頃と同様、芭蕉とトクサに囲まれるている。

漱石は、明治40年から亡なくなるまでの約10年間この地に住み、和洋折衷のハイカラな屋敷を「漱石山房」と呼び、『三四郎』『それから』『門』『彼岸過迄』『こゝろ』『明暗』など数々の名作を執筆したそうです。

また、毎週木曜日には、「木曜会」と称される、若手作家や教え子たちが集まる文学サロンが開かれていたそう。その中には芥川龍之介もいて、蔦が絡まり過ぎる屋敷の呼び鈴を、蔦をかき分けて押すのに苦労したという微笑ましいエピソードも。

そんな明治から大正にかけての、漱石をはじめとする文豪たちに思いを馳せながら、「漱石山房記念館」を訪れてみてはいかがでしょうか。

通常の展示や、漱石山房の一部を再現した展示の他に、漱石作品や関連書籍のある図書館、漱石作品に登場する銀座の老舗和菓子屋「空也」の最中がいただけるブックカフェなどがあり、本が好きな人なら一日いても楽しめる場所です。

ちなみに、『吾輩は猫である』に、「空也」の「空也もち」が登場します。

これは「空也もなかセット」。飲み物は、コーヒー、紅茶、ほうじ茶から 選べます。 「もなか抹茶セット」もありました。

「空也もち」ほどではありませんが、「空也もなか」も入手困難な和菓子の一つです。銀座のお店に行っても買えないことが多い、予約しようとしても電話がつながらないことが多いこの最中が、ここでは気軽にいただけます。

こちらの猫塚は戦後に復元されたもの。もともとは、『吾輩は猫である』のモデル猫の13回忌に建てられたそう。

暑い夏の一日を、文学と銘菓と共に!

東南アジアの織物や工芸品を使った