タイとミャンマーの国境市場でお買い物!中国から来たの?七宝焼の小箱
縁結び工房は、アジアと日本の伝統文化のご縁を結ぶ場所です。また、茶道からつながる世界をお届けします。
ずいぶん昔のことですが、タイ北部の古都チェンマイに、1年間住んでいたことがあります。
旅行会社を経営している仲良しのミャンマー人のおじさんがいて、たびたびミャンマー旅行に行くように勧められていました。
でも、当時、私が在籍していた組織は、海外に行くには特別な許可と条件が必要だったため、どんなに勧められても行くことはできませんでした。
チェンマイは、ラオスやミャンマーに比較的近かったので、異国への思いは募るばかり。そこで、代わりと言ってはなんですが、私は、連休があると国境の町を訪ね、タイの向こう側にある国を眺め、想像を膨らませていました。
ある日、前述のミャンマー人のおじさんは言いました。「今、タイ側の町メーサイとミャンマー側の町タチレクの国境、通れるよ」。当時、ミャンマーとの国境の出入国ポイントは、時々、安全上の理由から閉鎖されていたのです。通れると聞いた私は、自分は通過することを禁じられているものの、はやる気持ちを抑え切れず、友達と2人で、タイ側の国境ポイント・メーサイに向かいました。
そこは、埃っぽい雑多な雰囲気の小さな町。細い川にかかる橋を越えると、向こうはミャンマーのタチレクという町です。
川のあっちとこっちで違う国というのは、島国日本では考えられないことですよね。何度国境を訪ねても、旅情をそそられてしまいます。
ミャンマーへ続く橋を渡る手前で、出入国審査を終えて行き来する人々を眺めます。タイ人、ビルマ人、中国人、山岳民族……。いろいろな顔つき、様々なファッションの人たちが、忙しそうに行き交います。
私たちは、ミャンマーへの思いを抱きつつ、気持ちを切り替え、タイ側の国境市場を巡ることにします。なぜか、国境市場には、共通してロッテ「コアラのマーチ」が売られています。中国製の爪切りや計算機、SONYではなくCONY、PANASONICではなくPARASONIC等々の電化製品が所狭しと並んでいます。
そんな中、骨董品店と思わしき小さなお店を発見!
ありました!青を基調にした七宝焼の小さな箱。色合いは派手すぎず、柄も素朴で、すごく好み!お値段もお手頃!迷うことなくGetです。
縦2cm x横2cm x高さ1.5cmの本当に小さな箱。何に使うのかまったく見当がつきませんが、中国からミャンマーを越えてタイに辿り着き、私の手のひらに納まった小箱の旅路を思うと、愛おしさもひとしおです。
今は、島国日本の東京が住処となったこの小箱。大都会での暮らしを楽しんでいるかな?
高価なものではないけれど、大切にしています。気軽なお茶会で香合として使ったりしています。
“タイとミャンマーの国境市場でお買い物!中国から来たの?七宝焼の小箱” に対して1件のコメントがあります。
コメントは受け付けていません。